洞察より観察。パイロットは、トラブルが起こってから観察しだしたのでは遅い。いろいろなことに興味を持つことは、目の前の現実を楽観も悲観もなく理解することにつながる。
面接で斬新なことをいわないといけないと思ってしまうのは、斬新なこととはオリジナルなことだからだ。オリジナルなことは、本人が本当に思っていることだから、そいつがどんな人間か、ということを知りたい面接の場では、オリジナルな意見が言えるのは有利だ。
逆を言えば、ありきたりなことを本当にそう思っているんだな、と納得させることも同じ効果を持つはずだ。そのためには、ある意見に対しての理由付けに自分の視点を入れる。
心がここにない状態でされた自己紹介からは、そいつがどんなやつかはわからない。
心がここにない状態では、現実を楽観も悲観もなく認識できない。どんなことがあっても、心がここにあること。その1点を見られている。
パイロットは、こいつとせまいコクピットで働けるか、緊急事態が起きたときにこいつをプロとして信頼しながら堕ちていく飛行機の中で一緒に対処できるか、を直感で見極める。
パイロットは自分の命、隣のパイロットの命、キャビンの命を操縦桿を介して握っている。
十分な技量、技量を発揮する胆力、同じゴールを目指して協力しようとする意思。
命を預けられる人間=目の前の現実を楽観も悲観もなく認識することができる人間。